Camazotz

 ケマゾツほど意味の分からないモンスターも珍しい。ケマゾツは生の世界にも死の世界にも属さず、すなわち生物ですらない。どうやら異次元のものらしい金属の塊でできており、我々には理解のできないカラクリで動いているようである。その力によって創られたものであるのか、はたまた異次元から連れてこられただけなのかもわからないが、とにかくガルシスの魔力が発生に影響していることは間違いない。
 ケマゾツは、周囲の空間を歪めて、一種のブラックホールを創り出す。当初は動く様子すらなく、それは地面にポッカリ開いた穴でしかなかったため、単なる罠と思われていたが、穴から頭を出して歩く姿(と呼ぶのが正しいか…)が目撃されて依頼、大論争となりモンスターとして認識されるようになった。それを知ってか知らずか、最近では当たり前のようにその姿が目撃されている。とはいえ、穴の中に隠れた全身がどうなっているのか、見た者を私は聞いたことがない。ケマゾツの口の中に放り込まれそうになった或る者は、そこは夜空のように果てがなく、無数の星が輝いていたと証言しているが、それは比喩でも何でもなく、本当にケマゾツの口の中は宇宙に繋がっているのかもしれない。ちなみにあまり知られていないが、赤く大きな目からは魔法ではない謎の熱線を発することができる。もしかすると我々が目だと思っているそれももっと別のモノなのではなかろうか。この物体に対しては常識的な見解は無意味だ。死ぬと跡形もなく蒸発してしまうため研究も大して進まない。全く厄介な相手であると同時に、尽きない好奇心をそそられる相手であることも間違いない。

[解説]——————

Xanaduでもとりわけ愛されている敵キャラの代表格がケマゾツといっても過言ではないでしょう。穴からヒョコヒョコと顔を出す姿は元祖キモカワと言っても良いかもしれない。キモいのにモグラ叩きのようなコミカルな動きは確かに当時からインパクトがあり、むしろ愛らしかったです。AN-510さんのサイトのコラムのページにあるように元ネタは古代マヤ文明の神話にあるコウモリの姿をした悪魔「カマソッソ」で、誤読のようですね。どうしてこんなキャラデザになったのか、やっぱり意味不明です。さて、世の中には 変わった方 殊勝な方もいたもので、とまとさんによる 『アイラブ ケマゾツ』 という同人誌まであったります。なんと製作者にインタビューまでしてる気合の入れようですので、興味のある方はぜひ御一読を。

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